顧客満足を高める、問い合わせに対する運用ルール

 2023.04.26

問い合わせフォームは、問い合わせをするユーザーや顧客にとっても、サイトを管理する企業にとっても便利です。
しかし、便利な一方で課題もあるようです。
今回は問い合わせに対する運用ルールを定め、顧客満足度を高めることを考えます。

目次

    Webサイトからの問い合わせに対して押さえておきたい3つの視点

    あなたは、Webサイトの問い合わせフォームから問い合わせをした経験がありますか?

    Webサイトにあるフォームは、企業の営業時間にかかわらず問い合わせ可能となり、問い合わせをおこなうユーザーや顧客にとっても、サイトを管理する企業にとっても便利な方法といれるでしょう。

    しかし、「社内のだれが対応するか」が明確になっておらず、対応までに時間がかかりすぎてしまうケースのような課題もあるようです。

    問い合わせに対する細かなルールは自社にあわせて設けることが必要ですが、このコラムでは土台なる考えかたを3つ、紹介していきます。

    • 迅速な対応を習慣化する
    • 個人情報の取り扱いルールは全従業員で共有する
    • 社内で連携した対応をする

    迅速な対応の習慣化が、ブランド力向上にもつながる

    問い合わせをおこなったユーザーや顧客は、素早いレスポンスを期待しています。

    自分自身の経験から考えても、問い合わせをするということは何か解決したいことがあるときですよね。それを少しでも早く解決したいと考えているのではないでしょうか。

    なかには、複数の企業に問い合わせをして比較検討しているケースもあり、レスポンスが遅いと、それだけでビジネスの機会損失になることも考えられます。

    Webユーザビリティの基本として、まずは問い合わせを受けたことを自動返信メールで即座に顧客に返すべきですが、さらに大切なのは、一定時間内に担当者が直接ユーザーに返信することです。これをルール化し、顧客サポート部門の担当者が徹底しましょう。

    たとえばある企業では、顧客からの問い合わせを受けた後、24時間以内に何らかの返信をすることをルールとして定め、従業員に徹底しています。

    社内の調整や裏取りに時間がかかるなど24時間以内に最適解を用意することができない場合もあるでしょうが、少なくとも、現在鋭意検討中であることを返信します。

    こうした積み重ねを組織として習慣化することで、機会損失リスクを軽減することができ、また市場からは誠意ある企業として認知され、顧客ロイヤリティやブランド力向上につなげることができます。

    Webユーザビリティについては、他の記事でも詳しく紹介しています。

    個人情報の取り扱いルールを作成し、周知を徹底させ不正をなくす

    問い合わせフォームでは個人情報を扱う場合も多くあります。顧客が入力した個人情報の取り扱いルールは社内で明文化し、全従業員で共有することが必要です。

    たとえば、以下のようなルールが考えられます。

    • 問い合わせ対応システムや個人情報データベースへのログインIDは、必要な従業員に一人ひとつずつ発行する。他人 (他の従業員) にログインIDやパスワードを共有してはならない。
    • 個人情報を従業員個々のPCにダウンロードしたり、プリントアウトしたりしない。ましてやそれらを社外に持ち出さない。
    • 基本的には顧客サポート部門が窓口となって、問い合わせの受付から返答まで、責任を持って対応する。

    IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)によると、情報セキュリティの10大脅威として、「内部不正による情報漏えい」が第4位となっており、「ランサムウェアによる被害」や「サプライチェーンの弱点を悪用した攻撃」「標的型攻撃による機密情報の窃取」に次ぎ要注意であると位置づけられています。(参考:情報セキュリティ10大脅威 2023 - IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

    内部不正を防ぐには、企業内におけるセキュリティ教育がとても重要となります。

    IPAも「組織における内部不正防止ガイドライン」という文書を公開していますが、顧客サポートに直接かかわるか否かを問わず、すべての従業員に対して、情報漏えいの重大さ (リスクや影響度など)、未然防止の大切さ、さらには具体的な行動指針を、わかりやすく、継続的に、普及啓蒙をする必要があります。

    情報セキュリティの専門家のアドバイスを受けつつ、持続的に自社内で運用可能なルールを策定し、繰り返し徹底するようにしましょう。

    社内での連携が、顧客満足度を向上させる

    ここまでの2つを徹底させるためには、問い合わせを直接担当する部門だけでなく、内部での連携が重要となります。

    問い合わせ内容によっては、関係部署が複数にまたがることもあるでしょう。
    部署を越え組織横断で連携することができるか、それがスムーズにおこなえるかということも、問い合わせに不備なく迅速に対応できるかどうかにつながります。

    問い合わせをしている顧客は、課題の解決やその先にある本当にやりたいことの実現を望んでいます。顧客に合った最適解を提供できるように、社内で連携した対応を意識してみてください。

    最後に

    いかがだったでしょうか。

    顧客満足度を高めるためにも、3つの視点から問い合わせ運用ルールをご紹介しました。

    この3つの視点がみなさまの会社の問い合わせ対応向上につながると幸いです。

    株式会社あやとり
    マーケティング部
    鈴木 英美

    この記事の監修者

    ウェブマネジメント・アカデミー立ち上げメンバーの一人です。コンテンツ作成やメルマガ関係、インサイドセールス分野に携わりながら、このサイトのウェブ担当者として、幅広く勉強しています。

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